求人サイトは、自作する方法から制作会社へ依頼する方法までさまざまです。要望や費用、リソースがどのくらいあるかなどによって、向いている作り方が異なります。この記事では、求人サイトの作り方を解説します。
そもそも求人サイトとは?
求人サイトとは、複数の企業がさまざまな雇用形態で求人を掲載しているサイトです。新卒・中途採用やアルバイト・パートタイムなど、掲載されている求人の雇用形態は多岐にわたります。
採用サイト・転職サイトとの違い
採用サイトは、企業が自社の採用活動のために制作し運営するサイトです。
転職サイトは、求人サイトと同じく複数の企業が求人を掲載しますが、転職を考えている方向けである点が異なります。雇用形態は、一般的に正社員や契約社員などのフルタイム雇用に関する求人が掲載されているのが特徴です。
求人サイトを作成する3つの方法

求人サイトを作成するには、無料ツールやWordPressを使用する、もしくは制作会社へ依頼する方法があります。
無料作成ツールを利用する
求人サイトは、無料作成ツールを利用して制作できます。利用できる内容やデザインは限られますが、完全に無料で作成や運用が可能です。
使用できる無料ツールには、多数の転職サイトや人材紹介サービスを手掛けるエン・ジャパン株式会社が提供する engageや、人材サービス企業のリクルート株式会社が提供するAir ワーク 採用管理などがあります。
どちらも求人掲載から採用まで完全無料で利用できます。専門知識がなくても、必要項目の入力のみで求人サイトが作成可能です。一方で、独自のドメインを決められないためオリジナル性が低く、更新は自社で行う必要があります。
WordPressでのサイト構築
自社で無料ツールよりもカスタマイズ性のある求人サイトを作りたい場合は、WordPressを利用する方法があります。サーバーを借りる必要がありその分費用はかかりますが、無料作成ツールよりも自由度が高い求人サイトが構築可能です。
無料でダウンロードできる企業向けのテーマもあり、デザインも費用をかけずに作成できます。イメージ通りにサイトを作るには最低限の専門知識が必要ですが、知識があれば制作後の変更や追加などにも対応可能です。
専門の制作会社に開発を依頼する
自社で求人サイトを制作するリソースがない場合、より独自性のある求人サイトを制作したい場合などは、専門の制作会社に開発を依頼するのもひとつの方法です。
簡単な求人サイトなら自作できますが、使用できる内容やデザインには制限があります。制作会社に依頼すれば、要望に沿った高品質なサイトが作成でき、優秀な人材を多数採用できる可能性が高まります。
リソースがあっても独自性があり細分までこだわった求人サイトを制作したいのであれば、制作会社に依頼するのがおすすめです。
無料作成ツールを利用するメリット・デメリット
無料作成ツールには、以下のメリット・デメリットがあります。
メリット
無料なためサイト制作費が多くかからず、採用活動費を安く抑えられます。自社で更新できるため作成や運用をスピード感を持って行えるうえ、緊急事態にも迅速に対応可能です。使用する画像や文章をあらかじめ用意しておけば、更新にも時間がかかりません。専門知識がなくても、備わっている機能で必要なものを実装可能です。
デメリット
もとからあるテンプレートデザインを使用するため、他サイトとの差別化が難しい面があります。独自ドメインが使用できないのが一般的で、自社サイトとの関連性が希薄になったり、別途SEO対策を行う必要性が生じたりする可能性があります。
WordPressでのサイト構築のメリット・デメリット
WordPressでサイト構築する場合のメリット・デメリットはこちらです。
メリット
初心者でも、ある程度知識をつければ作成できます。拡張性が高く、後から機能の追加・変更が生じても対応可能な場合がほとんどです。独自ドメインが使用できるため、SEO対策に有利です。
デメリット
サポートがないため、何かトラブルが発生したときは自社で対応する必要があります。ビジネスで使用する場合は、最低限の専門知識が必要です。セキュリティ対策に不安な部分があり、別途対策を行う必要があります。
専門の制作会社に開発を依頼するメリット・デメリット
専門の制作会社に開発を依頼すると、以下のようなメリット・デメリットがあります。
メリット
プロ独自のノウハウや技術による高品質なサイトが作成できます。要望にあった制作会社に依頼すると、スムーズな課題解決が可能です。自社で求人サイト制作のリソースを割く必要もないため、専門知識を持った人員がいなくても求人サイトが作り上げられます。
デメリット
ツールを使用して制作するよりも、費用がかかります。素材の収集や確認しながら制作しなければならないため、相応の時間も必要です。
求人サイト作成にかかる費用の目安
求人サイトは、制作スタイルや求める品質、規模などにより作成費用が異なります。
専門の制作会社へ依頼した場合の求人サイト制作費用の目安は、会社概要や業務内容など、一般的なコンテンツの作成で約100万円~、カスタマイズ性の高いサイトであれば約180万円~です。
作成ツールを使用する場合も、無料のものを含めてプランがいくつか用意されており、内容、ページ数、デザインの自由度で費用が異なります。たとえば、有料プランのツールであれば初期費用なしで月額1万円前後、高いものでは初期費用約100万円~、月額約5万円~が目安です。
自社で無料ツールやWordPressを使用する場合は、サーバー代がかかる程度で安く押さえられます。専門の制作会社へ依頼して求人サイトをゼロからフルスクラッチで開発すると、サイトの自由度は高まりますが、その分費用は高くなる傾向です。
求人サイト作成から運用までの流れ

求人サイトを作成し運用するには、以下の流れで進めます。
採用課題の抽出
応募者が少ない、若手や経験者からの応募が少ないなどの採用課題を抽出し、サイトの方向性を決めます。自社の採用・人事面の現状を把握し、課題を明らかにする作業です。
ペルソナの設定
採用したいと考える人物のペルソナを設定します。ペルソナを具体的に設定することで、アピール方法やサイトの方向性が決まるため、重要な過程です。
作成方法の検討
サイトの方向性が決まったら、作成方法を検討します。内容と費用のバランスを考慮し、複数のツールや制作会社を比較しながら決めていきましょう。
継続的な運営
作成方法が決まったらサイトを制作し運営します。応募内容の確認やコンテンツの更新、不具合の対策などを継続的に行う必要があります。より多く閲覧してもらい応募してもらうためにも、継続的な運営を心がけましょう。
求人サイトで成果を出すために重要なコンテンツ
成果を出すためには、仕事内容の説明やビジョン・企業理念を充実させることが重要です。年収・年齢、社員紹介・インタビューなど、働いている人や仕事内容の例をあげると、求職者がイメージしやすくなります。募集要項も募集条件や提供条件を細かく正確に充実させることで、求職者が安心して応募できます。
まとめ
求人サイトの作り方は、自社でできるものから制作会社へ依頼するものまでさまざまです。どの方法で作るかはもちろん、内容や規模によってもかかる費用や時間は異なるため、費用対効果を考えて比較検討する必要があります。どのようなサイトを作りたいかを考え、要望に合った作り方と費用のバランスを考慮して、求人サイトを作りましょう。

