ポータルサイトは、ユーザーが求める情報やサービスにアクセスするための入口となるWebサイトです。正しいSEO対策を行うことで、ポータルサイトの情報を幅広いユーザーに届けられます。集客を成功させるためには、効率よくSEO対策をするために、自社だけでなく外部の専門会社に依頼するという方法も有効です。
この記事では、ポータルサイトでSEO対策を行い集客する方法や施策、ポイントなどを解説します。
ポータルサイトとは?
ポータルサイトとは、インターネット上のさまざまな情報やサービスへの入口となるWebサイトのことです。検索エンジンやニュース、天気予報など、多様なコンテンツを1つのサイトに集約しています。ポータルサイトを訪れることで、目的の情報やサービスに効率よくアクセスできます。
ポータルサイトはSEOで上位表示されやすい?
ポータルサイトは多くのページ数と多様なコンテンツを持つため、適切にSEO対策を行うことで上位表示される可能性が高まります。検索エンジンはWebサイトの専門性や網羅性を評価する傾向があるためです。 情報やサービスを集約したポータルサイトは評価基準を満たしやすく、検索結果で上位表示されやすいと言えるでしょう。ただし、ポータルサイトは競合も多いため、ただサイトを設けるだけではなく、しっかりとした戦略と対策を行うことが大切です。
ポータルサイトの主な種類
ポータルサイトはコンテンツの内容によって、主に以下の5種類に分けられます。
総合ポータルサイト
「Yahoo!Japan」のように、検索エンジンやニュース、天気予報や株価などのコンテンツを持つ大規模なサイトです。情報の網羅性から、幅広いユーザーのニーズに応えられます。
口コミ型ポータルサイト
「価格.com」のように、商品やサービスを利用したユーザーからの口コミが多く集められたサイトです。リアルな評価が集まるため、信頼性が高いと言えます。
社内ポータルサイト
企業内で必要な顧客・プロジェクト管理やFAQなど、社内コミュニケーションを円滑にするためのサイトです。社内の情報共有や業務効率化に役立ちます。
専門ポータルサイト
「リクナビ」のように、1つの分野に特化してより専門的なコンテンツを設けたサイトです。特定の分野に興味を持つユーザーを集客できます。
地域ポータルサイト
地域の店舗や観光スポット、地域のニュースなど「場所」に特化して作られたサイトです。地域住民や観光客など、特定の地域に興味を持つユーザーを集客できます。
ポータルサイトでSEO対策行うメリット
ポータルサイトでSEO対策を行うと、以下のようなメリットが得られます。
見込み顧客の集客につながる
ポータルサイトで適切なSEO対策を行うことで上位表示されれば、たくさんのユーザーがサイトに訪れます。ポータルサイトは多様な情報を提供するため、幅広い層のユーザーにアプローチできることから、それだけ多くの見込み顧客の集客につながると言えるでしょう。
広告による収益化が期待できる
ポータルサイトの集客を増やし、順調に運用できるようになれば広告による収益化も期待できます。SEO対策によって表示順位が上がり、アクセス数が増えると広告の閲覧数増にもつながるため、サイトの一角を看板のように広告掲載して費用を得る方法も検討できます。
ポータルサイトのSEO対策で効果を出すための施策
ポータルサイトのSEO対策で効果を最大限に出すためには、具体的に以下4つの施策がおすすめです。
内部対策
ポータルサイトのSEOにおける内部対策としてできるのは、サイト内の構造を見直し最適化することです。たとえば、次のような方法があります。
- サイト構造の最適化:ユーザーや検索エンジンがサイト内を回遊しやすい構造にする
- サイト内リンクの整理:関連性の高いページ同士を内部リンクでつなぐ
- 表示速度の改善:画像やデザインの軽量化などでページの表示速度を改善する
- キーワード選定:検索キーワードを想定し、サイト内の適切な箇所に配置する
内部対策は結果的にユーザーにとってもわかりやすいポータルサイトになり、満足度向上にもつながります。
外部対策
SEOの外部対策を行うことは、自社のポータルサイトへの信頼度向上につながります。具体的には以下のような方法があります。
- SNSでの発信を行う
- プレスリリースでニュースを発信する
上記のように露出を増やすことで、自社サイトへのアクセス数が増加し、評価も高くなると考えられるでしょう。
被リンクは、他のWebサイトから自社サイトへ向けて設置されたリンクのことです。ポータルサイトの集客を増やし、ドメインパワーを強力にする効果があります。被リンクの獲得数が多いほどGoogleから評価されるため、SEO対策として有効です。
しかし、被リンクは増やせばよいというわけではなく、関連のある他サイトや信頼性の高いサイトにリンクを貼ってもらう必要があります。たとえば、ポータルサイト内で施設や店舗、商品などを紹介する際に、掲載元の企業に自社サイトへのリンクを貼ってもらうのが有効です。
以前は複数のサイトを立ち上げ、集客したいサイトのリンクを貼ったページを自作自演で作成し、被リンクを獲得するためにリンクを売買する方法がありました。しかし、この行為は悪質な対応として現在はペナルティの対象になるため注意が必要です。
無理にリンクを増やそうとする必要はありません。SEO対策では、ユーザーの知りたい情報を提供できるコンテンツがあることが重要です。良質なコンテンツを継続的に配信すれば、ユーザーと検索エンジンに評価され検索数が増加し、多くの人にポータルサイトを見てもらえます。
まずはユーザーの検索意図を満たすべく、良質なサイト制作に力を入れることが大事です。目に触れてもらう機会が増えれば、他のサイトで紹介してもらえたり、リンクを貼ってもらえたりすることも増えるでしょう。
コンテンツの作成
ユーザーの検索意図を満たす高品質なコンテンツを作成することで、検索エンジンの評価も高くなると考えられます。コンテンツの質はSEO対策において重要な要素です。ターゲットとするユーザーが検索するキーワードに沿ったコンテンツや、網羅性・独自性の高いコンテンツ作成を意識しましょう。
ポータルサイトのSEO対策で効果を出すためのポイント
ポータルサイトのSEO対策で効果を出すためには、以下4つのポイントを押さえましょう。
適切なキーワード選定
ターゲットユーザーが、どのようなキーワードで検索するかを正確に把握し、それらのキーワードをサイト内の適切な場所に配置することが重要です。キーワード選定ツールなどを活用して検索ボリュームや競合性を考慮しながら、効果的なキーワードを選定しましょう。
整理されたディレクトリ構造
ユーザーや検索エンジンが、サイト内を回遊しやすいようにディレクトリ構造を整理することが大切です。カテゴリごとにディレクトリを分けて、各ディレクトリ内のページも階層構造にすることで、サイト内の構造が明確になりユーザーや検索エンジンにとってよりわかりやすいサイトになります。
顧客のニーズに合わせたコンテンツ制作
ユーザーのニーズを理解し、それに応えられるコンテンツを制作することが大切です。コンテンツは単に対策したいキーワードを詰め込むようなものではなく、ユーザーが求める情報や悩みを解決できるような、高品質かつ独自性のあるものが望ましいでしょう。
E-E-A-Tとは、Googleがコンテンツの品質を評価する要素のひとつです。Experience(経験)、Expertise(専門性)、Authoritativeness(権威性)、Trustworthiness(信頼性)の頭文字を取っています。
これらの要素はそれぞれ以下の部分に注目して評価されています。
以前はE-A-Tが評価基準となっていましたが、2022年12月にガイドラインが更新され、Experience(経験)のEが加わりました。Webサイトのオリジナリティがより求められるようになったといえます。
E-E-A-Tで評価されるためには、専門家による監修や引用元の明記、ユーザーからの評価などを積極的に取り入れることが大事です。
ポータルサイトのSEO対策は外部委託すべき?
ポータルサイトのSEO対策は、人員や時間の確保が難しい場合や、知識を持った人員がいない場合は、外部委託したほうがよいでしょう。
SEO対策は、ポータルサイトを上位に表示させるために必要な対策です。上位に表示させるためには、品質の高いコンテンツを継続的に提供する必要があります。
社内でリソースと人員が確保できれば対応できますが、そうでない場合、継続的な運用はかなり大変な作業です。きちんとした知識がない限り、運用していてもうまく結果が出ない場合もあります。
SEO対策をしっかりと行いたいと考えるなら、外部委託は効率のよい方法です。
ポータルサイトのSEO対策の外部委託の方法
ポータルサイトのSEO対策を外部に委託する場合、全て、企画や戦略のみ、コンテンツ制作のみなど、自社の状況によって依頼する範囲を決められます。ここでは、ポータルサイトのSEO対策を外部委託する方法を紹介します。
全てを外部委託する
コンテンツの企画から戦略、制作まで、全てのSEO対策業務を外部委託する方法です。自社は基本的に確認作業のみ行い、人員を割く必要がありません。
人員確保が難しい場合はSEO対策で最も有効な手段ですが、かかる費用は大きくなります。自社で知見の蓄積も難しく、将来的に自社で行いたいと考える場合は、施策内容の把握やミーティングなどを積極的に行う必要があります。
企画や戦略を外部委託する
コンテンツの企画やSEO対策の戦略のみを外部委託先に相談し、制作は自社で行う方法です。コンテンツのライターは自社で手配し執筆してもらうため、コンテンツの内容に対してある程度柔軟に対応できます。その反面、ライターを管理する人材やコストが必要です。
コンテンツ制作を外部委託する
コンテンツの企画や戦略は自社で行い、制作のみを外部委託する方法もあります。Webサイトを上位に表示させるためには、コンテンツ制作にある程度時間を要します。その点、制作を外部に委託すれば、制作のための人員を用意する必要がなくなります。
ただし、コンテンツの品質は委託先に託されるため、品質管理には注意しなければなりません。納得の行くコンテンツを制作してくれる委託先を選ぶ必要があります。
ポータルサイトのSEO対策を外部委託する場合の注意点
SEO対策を外部委託する場合、委託先がきちんと対策してくれる信頼できる会社か見極める必要があります。ここでは、ポータルサイトのSEO対策を外部委託する場合の注意点を解説します。
対応範囲を確認する
制作まで行ってくれるか、修正は対応してもらえるかなど、対応範囲は事前に確認しておきましょう。SEO対策の対応範囲は会社によって異なり、提案やコンサルティングなどは行っても、制作は行わないなど、その内容はさまざまです。事前に確認しておくと、後からトラブルになるのを防げます。
成果の定義は「順位」だけでなく「流入数・CV」で考えられているか
成果は、順位以外に流入数・CVで考えられているかも確認しましょう。流入数はポータルサイトへのアクセス数の合計、CVは最終的に目的とする行動につながった数のことを意味します。
流入数・CVは、ポータルサイトの集客施策の見直し・改善につなげられる指標です。ポータルサイト内で効果が高いコンテンツも把握でき、今後の対策に活用できます。
危険な外部リンクの提案は含まれていないか確認する
ポータルサイトとは関係ないサイトや品質の低いページの外部リンクの提案がないかも確認が必要です。危険な外部リンクを集めてしまうと、ポータルサイトの評価が下がる可能性があります。外部リンクは、ポータルサイトと関連性のある高品質なサイトの獲得が集客につながります。
半年〜1年単位の施策ロードマップが提示されているか確認する
半年~1年単位の期間を見越した、施策のロードマップを提示してくれるかも確認しましょう。SEO対策はすぐに結果が出るものではありません。効果が出るまでには、少なくとも半年から1年程度の期間が必要です。しっかりと先を見越した計画が立てられているかを確認する必要があります。
対策実績が豊富にあるか確認する
対策実績が豊富にあるかは、必ず確認しましょう。実績が豊富にある会社は、多様な業界やニーズに対応してきた経験があるため、より効果的なSEO対策を提案してくれます。過去の事例やクライアントの声などをチェックし、信頼できる会社か判断する基準にしてください。
まとめ
ポータルサイトのSEO対策は、適切に行うことで集客や収益を大きく向上させられます。自社での対策が難しい場合は、外部委託して効率よく行うのもひとつの方法です。状況に合わせてSEO対策する体制を整え、ユーザーと検索エンジンの両方に評価されるポータルサイトをめざしましょう。