不動産サイトを構築する方法は、自社で行うものや制作会社に依頼するものまでさまざまです。構築方法や予算、サイトの自由度などによって、かかる費用は異なります。この記事では、不動産サイトの構築方法や制作費用、必要な機能などを解説します。
不動産サイトの主な構築方法3選
不動産サイトの主な構築方法は、CMSやホームページ作成サービスの利用、制作会社への依頼の3つです。
CMSを使って自社でサイトを制作する
CMSは、あらかじめ用意されているテーマやテンプレートを選び、必要な機能をプラグインで追加して制作できるツールです。サーバーとドメインを契約し、イメージやコンテンツを決め、サイトで使用する画像やテキストを用意します。自社で簡単に制作したい場合、費用を可能な限り抑えたい場合におすすめの構築方法です。
不動産業界に特化したホームページ作成サービスを活用する
ホームページ作成サービスは、必要な機能がパッケージ化されているサービスです。Webサイト制作の専門的な知識がなくても、ホームページが作成できます。不動産業界に特化したものであれば、物件更新や不動産の検索機能など、必要な機能があらかじめ備わっているのが特徴です。
制作会社にオリジナルのサイト開発を依頼する
品質の高いオリジナルのサイトをゼロから作りたい場合は、制作会社へ依頼する方法もあります。サーバーやドメインなどの用意は業者に依頼できるため、掲載情報の提供のみでサイトが作成できます。自由度が高い分、ほかの方法よりも制作費用が高く、サイトができあがるまでに時間もかかる方法です。
不動産サイト構築にかかる費用の目安
不動産サイトの構築は、制作方法や使用する機能、案件の規模、機能数などによって費用が異なります。制作方法別の費用目安は、以下のとおりです。

費用の内訳は、初期費用と管理費・維持費のような毎月かかってくる運用費などです。運用費の費用相場は、自社で運用する場合は月額数千円程度ですが、制作会社に運用も依頼する場合はある程度費用がかかります。
サイトの構築方法や内容によって、制作時間も異なります。CMSやホームページ作成サービスを使用する場合は、リソースが足りなければ想定よりも時間がかかるかもしれません。制作会社へ依頼する場合でも、制作内容や制作会社によって時間を要するケースもあるのが一般的です。
費用と合わせて制作時間も考慮したうえで、構築方法を決めましょう。
不動産サイトに不可欠な機能とコンテンツ

不動産サイトには、ユーザーの物件探しや管理上の利便性を考慮した機能とコンテンツが必要不可欠です。
必要な機能
不動産サイトに必要な機能は、ユーザーが使用する物件検索と問い合わせフォーム、運用側が使用する入出金管理とユーザ管理です。
物件検索は、ユーザーが物件を探すための機能です。物件は一般的に地域で分けられているため、エリア選択ができると、ユーザーは選択肢を絞れます。 物件の種類や家賃・費用、築年数など、希望する条件を選択すると検索できるように設定します。賃貸と購入では条件項目が異なるため、それぞれ別で物件検索機能の用意が必要です。
問い合わせフォームは、ユーザーが不動産会社、業者などへ物件について問い合わせられる機能です。空き情報の確認や物件見学は、不動産探しでは欠かせません。
空き情報確認フォームは、掲載情報のタイムラグで契約済みになっている可能性があるため必要な機能です。見学申し込みフォームも、不動産会社へ直接連絡できる問い合わせフォームを作ると、ユーザーはスムーズに申し込めます。
入出金管理は、不動産ポータルサイトの広告出稿料を管理する機能です。不動産ポータルサイトに物件を掲載するには、広告出稿料を払わなければなりません。入出金管理ができれば、掲載されている業者一覧も作成でき、経理業務で活用できます。エリアや業者で内容をまとめることで、マーケティングにも活用可能です。
ユーザ管理は、名前や住所などのユーザーの情報を管理する機能です。ログイン認証やユーザー情報登録・管理などが行えます。ユーザーが必要な条件を登録しておくと、条件に合った物件をメールで通知できる機能もあります。掲載する業者ユーザーを管理する機能も別途用意が必要です。
必要なコンテンツ
不動産サイトで必要なコンテンツには、物件詳細や企業情報、サービス紹介、実績・お客様ページなどがあります。
物件の詳細ページは、不動産サイトの主要なコンテンツです。地域や条件を細かく検索ができ、物件情報ページから直接問い合わせができるよう、必要な機能を利用しユーザーが使用しやすい導線を考えることが重要です。
おすすめの物件表示を一番上にしたり、背景色を見やすいように変えるなど、位置やデザインを工夫するとユーザーも見つけやすくなります。
企業情報ページは、企業の概要を紹介するページです。ユーザーに実在する会社であることを認識してもらい、信頼を獲得するために掲載します。
主に掲載する内容は以下のとおりです。
- 企業名
- 住所
- 電話番号
- 設立年月日
- 事業内容
- 代表取締役
- 資本金
- メールアドレス など
サービス紹介ページは、企業のサービスがどのようなものかを紹介するページです。同じ不動産会社でも仕事内容は幅広く、賃貸や売買、仲介、管理などがあります。ユーザーにサービスの内容が伝わるよう、わかりやすく記載することが重要です。
実績やお客様の声のページは、企業のこれまでの実績や実際に利用したお客様の声を掲載するページです。不動産はかかる費用が大きく、ユーザーは選ぶのに慎重になるため、信頼性や実績が選ぶ際の安心材料になります。具体的な実績が掲載されていると、ユーザーは依頼する際の参考にできます。
お客様の声は、問い合わせ時の案内や提案など、利用しなければわからない内容があるとよりユーザーの役に立つでしょう。
不動産サイトの構築で失敗しないためのポイント

不動産サイトを構築するうえで失敗しないようにするには、以下のポイントに注意しましょう。
ターゲットやサイトの強みを明確にする
誰に何をしてほしいか、サイトの強みは何なのかを明確にします。ターゲットや強みを明確にすれば、ユーザーの行動や心理を分析した情報提供や、サイトの強みを活かした施策が行えます。
ユーザ利便性向上を意識する
ユーザーが快適に利用できるよう、利便性の向上を心がけましょう。検索バーを目に入りやすい位置に設置したり、問い合わせしやすいようにシンプルな導線を心がけたりすると、必要な情報にアクセスしやすくなります。
自社ですぐに物件情報を更新できる仕組みにする
情報は、常に更新して最新の状態を保ちましょう。更新を続けることで、ユーザーにサイトへの安心感を持ってもらえます。リアルタイムで更新できるよう、自社で物件情報を更新できる仕組みを作っておくと安心です。
サイト公開後の集客を考えたSEO対策を行う
SEOは、検索エンジンで上位表示するために必要な対策です。上位表示されるとサイトに訪れるユーザーが増えるため、しっかりと対策しましょう。
まとめ
不動産サイトの構築は、方法や規模、使用する機能などによって対応できる内容や費用が異なります。必要な機能とコンテンツを押さえ、ターゲットやサイトの強みを明確にしたユーザーが利用しやすいサイト作りが重要です。事前準備をしっかりと行い、内容が充実した信頼してもらえる不動産サイトを構築しましょう。

