
中小病院の記録業務が、生成AIを前提にした運用フローへと組み替えられただけで月386時間も減った。数字だけ見ると眉唾に思えるけれど、その裏側には"速くする"のではなく"工程を減らす"という発想の転換があったんですね。
- 正幸会病院(56床)とヘンリーの実証実験(2026年4月20日〜6月5日)で、記録業務を月間約386時間削減できる試算に
- 退院サマリ(医師)の作成時間は従来の約40分から約4分へ、約90%短縮(実測)
- 個々の作業を速くするのでなく、記録業務のフローそのものをAI前提で組み替え工程を減らした点がカギ
WHAT正幸会病院とヘンリーが検証したこと
大阪府門真市の正幸会病院(56床)と、病院向け基幹システム「Henry」を提供する株式会社ヘンリーが、電子カルテに生成AIを組み込んだ実証実験の結果を公開しました。期間は2026年4月20日から6月5日、対象は医師・看護師・リハビリセラピストの3部門と事務です。
個々の作業を速くするのではなく、記録業務のフローそのものをAI前提で組み替え、工程を減らしたことが今回の要点だと発表している。
出典: (PR TIMESより エムズ編集部の整理)
prtimes.jp/main/html/rd/p/000000023.000102549.html
中小病院はスタッフ数も限られており、記録業務の"速さ"より"手数の少なさ"が現場の負担を左右します。カルテ画面を離れずに会話しながら記録を完成できる設計は、個別作業の高速化ではなく業務フロー自体の組み替えだからこそ効いたと言えそうです。
POINTS実証で見えた3つの数字
実証実験で公開された数字を見ると、単なる効率化ではなく設計思想の転換だとわかります。
- 記録業務の削減効果:医師・看護師・リハビリセラピスト3部門と事務で、記録業務を全職種合計で月間約386時間削減できる試算となった。
- 退院サマリの劇的な時短:退院サマリの作成時間は従来の約40分から約4分へ、約90%短縮したことが実測で確認された。
- スタッフはカルテ画面を離れない:会話しながら記録を完成できる仕組みにより、画面遷移や入力の手間そのものを減らす設計になっている。
INSIGHT"速くする"より"減らす"という発想
AI活用の本質は個々の作業を速める足し算ではなく、業務フローを組み替える引き算にある。換骨奪胎という言葉があるように、既存の骨組みを活かしながら中身を丸ごと作り替える発想こそが、月386時間という数字を生んだ核心なんですね。
情報や工程を1か所に集約し、使う人の迷いを減らすという発想は、当社が『メディカルドック』で歯科・病院・整骨院の3サイトを1つに統合した時にも通じる話です。バラバラだった情報の置き場所を束ねるだけで、探す手間そのものが消えるわけです。エムズのAIシステム構築や既存ビジネスのAI活用も、まずは今ある業務のどこに"工程の無駄"が隠れているかを洗い出すところから始めます。紙やレガシーな仕組みが残る現場には業務システム構築でクラウド化を進め、実績は構築実績でご覧いただけます。
FAQよくある質問
出典・参考
- PR TIMES「正幸会病院(56床)、Henry AIで記録業務を“AI前提”に再設計」 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000023.000102549.html
- 起業の窓「病院向け基幹システム『Henry』のヘンリーが30億円調達」 https://sogyotecho.jp/news/20260515henry/
※本記事は上記の公開情報をもとに、株式会社エムズ編集部が独自に整理・考察したものです。内容は執筆時点(2026-07-27)の情報です。考察部分は当社の見解であり、特定の製品・導入を推奨するものではありません。
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