
Google AI Overviewに実際に引用された日本語URLを19,826件分析した独自調査で、コンテンツの形式別に引用率を見ると「比較・ランキング」型が46.0%でトップになり、最下位のQ&A・フォーラム型(19.3%)の約2.4倍だったと報告されました。ゼロクリックが進む、浅い一覧は生き残れない、そんな話ばかり聞こえてくる中で、実は「一覧・比較」というポータルサイトの得意技が、AIに一番引用されている形式だったわけです。この意外な結果を、ポータル運営の目線で読み解きます。
- 独自調査(EXIDEA)でAI Overview引用URL19,826件を分析、コンテンツ形式別の引用率を算出(2026年6月4日公表)。
- 「比較・ランキング」型が46.0%でトップ、最下位のQ&A・フォーラム型(19.3%)の約2.4倍。
- ただし引用されているのは「浅い羅列」ではなく、独自の軸で整理された比較・ランキング。
WHAT「比較・ランキング」が一番引用されるという意外な結果
AI検索が広がるほど、「浅い一覧はAIに要約されて終わり」という話をよく耳にします。ところが実際にGoogle AI Overviewが引用したURLを分析した調査では、様相が少し違いました。コンテンツの形式別に引用率を見ると、意外にも「比較・ランキング」型が最も高かったというのです。
報道によれば、EXIDEAはGoogle AI Overviewに引用された日本語URL19,826件(調査期間2026年2月〜3月)を分析し、コンテンツ形式別の引用率を算出したところ、「比較・ランキング」型が46.0%でトップとなり、2位の用語集・辞書型(44.2%)、3位のハウツー・チュートリアル型(36.9%)が続き、最下位のQ&A・フォーラム型(19.3%)の約2.4倍の引用効率だったとされる。
出典: (EXIDEA調査・コマースピックの報道にもとづくエムズ編集部の整理)
prtimes.jp/main/html/rd/p/000000227.000041581.html
とはいえ、これは「並べるだけの浅い一覧」が評価されたという意味ではありません。独自の切り口で整理され、比較の軸がはっきりしたランキングだからこそ、AIも「参照する価値がある」と判断しているというわけです。
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POINTSポータル運営者への3つの示唆
この結果、ポータルサイトの運営者にとって見過ごせない示唆が3つあります。
- 「比較・ランキング」はポータルの本来の得意技:会員情報や施設情報を集めて並べ、独自の軸で比較させる。これはポータルサイトが元々やってきたことそのものです。形式としてはAIOに評価されやすい土俵にいるわけです。
- ただし「独自の軸」が要る:価格や条件を機械的に並べるだけでは埋もれます。口コミ・体験談・現場の一次情報に基づく、そのサイトならではの比較軸があってこそ、引用に値すると判断されます。
- 構造化で「読み取りやすさ」を後押し:表形式や見出しでの整理など、AIが比較の構造を機械的に読み取りやすい形に整えることも、引用の確度を上げる後押しになります。
INSIGHT餅は餅屋——比較のプロが選ばれる
この調査結果が示すのは、「AIは浅い一覧を嫌う」のではなく「独自の軸を持つ比較・ランキングを好む」ということですね。餅は餅屋、と言いますが、その分野を長く見てきたポータルが作る比較軸には、付け焼き刃のまとめ記事にはない厚みがあります。ゼロクリックの時代でも、比較のプロであり続けることが、選ばれる理由になるわけです。
この「比較のプロとしての厚み」を、エムズは実例で積み重ねてきました。医療情報ポータル『メディカルドック』は、歯科・病院・整骨院という3つのバラバラなサイトを1つに統合し、記事資産を活かしながらSEO評価を一点に集約。単なる情報の寄せ集めではなく、比較の軸が通った情報源に育てた実例です。事業所情報600万件を継承する『iタウンページ』も、紙のタウンページ時代からの一次情報という土台があるからこそ、比較・検索の場として機能しています。こうした比較・ランキングの軸をどう作り込むかの設計はポータルサイト構築×AIで、実績は構築実績(1,000件超・9割が5年以上運営)でご覧いただけます。
FAQよくある質問
出典・参考
- EXIDEA「【独自調査】AI検索時代、「比較・おすすめ記事」はもうオワコンなのか?」 https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000227.000041581.html
- コマースピック「AI検索時代の比較記事は有効か?AIO引用率調査で『比較・ランキング記事』が46.0%でトップに」 https://www.commercepick.com/archives/94323
※本記事は上記の公開情報をもとに、株式会社エムズ編集部が独自に整理・考察したものです。内容は執筆時点(2026-07-11)の情報です。考察部分は当社の見解であり、特定の製品・導入を推奨するものではありません。
AI ERA生成AIが変えた比較・ランキング型ポータルの作り方
比較・ランキング型のポータルサイトは、以前から「網羅性」と「更新頻度」が評価軸でしたが、生成AIが検索の入口に立つようになってからは、作り方そのものが少し変わってきていますね。人が読んで理解できる比較表ではなく、AIが要約しやすい構造を先に設計する、という順番が主流になりつつあるわけです。具体的には、比較項目をテーブル構造やFAQ形式で機械的に切り出し、1つの比較軸につき1つの結論が読み取れるように文章を短く区切って書く、という工夫がよく見られます。
開発手法の面でも変化があります。従来はCMS上で担当者が手作業で比較表を更新していましたが、今はスプレッドシートやAPI経由のデータをテンプレートに流し込み、価格改定やサービス終了などの情報が入った瞬間に自動でページへ反映させる仕組みを組む案件が増えました。生成AIをコンテンツ生成そのものより「差分検知」「表記ゆれの統一」「比較コメントの下書き作成」に使うケースが多く、最終的な事実確認と評価軸の設定は人間が担うという役割分担が現実的な落としどころになっていますね。玉石混淆の情報がネット上に溢れる中、一次情報を自社で持っているかどうかが、AIに引用されるかどうかの分かれ目になっているようです。
- 比較表・ランキングは項目名と結論を1セットにし、AIが文脈なしでも意味を取れる形にする
- 価格・スペックなどの数値情報には出典と更新日時を明記し、鮮度を示す
- 「なぜこの順位なのか」という評価基準を独立した見出しで説明し、要約されやすくする
- 構造化データ(Product・FAQ・ItemListなど)を比較コンテンツに合わせて実装する
引用率46%という数字が示しているのは、比較・ランキング型が単に情報量で勝っているのではなく、AIにとって「引用しやすい形」に近いという点だと考えられます。AI Overviewのような要約型の検索結果では、長い説明文よりも、条件と結論が対応した短い文の集合の方が抜き出しやすいわけです。今後もこの傾向が続くとは限りませんが、比較軸を明確にし、根拠を添えて短く言い切る書き方は、当面のAIO対策としても有効に働きそうですね。
