ホーム成功ノウハウ運用・Web戦略OpenAI「Instant Checkout」終了とエージェント決済規格対応|ECサイト運用への影響
COLUMN / STRATEGY

OpenAI「Instant Checkout」終了とエージェント決済規格対応|ECサイト運用への影響

📅 2026-08-11 公開🏷️ 海外Web戦略⏱ 約8分
OpenAI「Instant Checkout」終了とエージェント決済規格対応|ECサイト運用への影響

OpenAIは2026年3月、ChatGPT内で購入まで完結する「Instant Checkout」機能の提供を終了しました。海外ではこの動きと並行して、Google・Microsoft・カード会社各社がAIエージェント向けの購入規格への対応を進めており、ECサイトやポータルの運用方針にも影響が出始めています。

この記事のポイント
  • OpenAIは2025年9月に開始した「Instant Checkout」を、普及が伸び悩んだことを理由に2026年3月に終了し、商品発見はチャット内・購入は加盟店サイトという形に転換した
  • Google・OpenAIそれぞれが主導する購入規格(UCP/ACP)が並立し、Mastercard・Visa・American Expressなどカード会社側もエージェント決済への対応を整えている
  • Commerce(旧BigCommerce)は2026年第2四半期決算で、Perplexity・Microsoft Copilot・Google Geminiとの提携やPayPal・Stripeとのエージェント決済連携を打ち出した

WHAT海外で起きているエージェントコマースの転換

ChatGPTは2026年2月時点で週間9億人が利用し、Googleの「Gemini」アプリも2025年第4四半期時点で月間7.5億人が使うなど、AIチャットはすでに巨大な購買接点になっています。だからこそ、そこでの購入体験の設計が海外のEC事業者にとって大きな関心事になっているわけです。

OpenAIの「Instant Checkout」は2025年9月の開始後も米消費者の利用が伸び悩み、2026年3月に提供終了となった。

出典: (Forrester Blogの分析にもとづくエムズ編集部の整理)
www.forrester.com/blogs/agentic-payments-in-b2c-commerce-whe

終了の背景には、チャット内で決済まで完結させる設計が、必ずしもブランド側の望む「顧客データ・ロイヤルティとの接点」を残さなかったという事情があります。今後は、チャットで商品を発見してもらい、購入自体は自社サイトで完結させる形が主流になりつつあります。

POINTSECサイト運用者が押さえるべき3つの動き

海外のEC・プラットフォーム企業は、この転換に合わせて具体的な対応を進めています。

INSIGHTなぜ"チャット内購入"から"発見→自社サイト誘導"に戻ったのか

なぜ"チャット内購入"から"発見→自社サイト誘導"に戻ったのか

鳴り物入りで始まったチャット内決済が半年あまりで方針転換したのは、拙速に完結型の体験を目指すよりも、ブランドが顧客との関係性を保てる設計のほうが実利にかなうと判明したからだと整理できます。派手な機能よりも、地に足のついた導線設計が結局は生き残るという、温故知新な教訓が詰まった事例ですね。

この流れは、商品・サービス情報を構造化し、AIやエージェントが正しく参照できる形で持たせておくことの重要性を裏付けています。エムズが『メディカルドック』で歯科・病院・整骨院の3サイトを1つに統合し記事資産を一点集約した手法は、情報を散在させずAIから引用・参照されやすい形に束ねるという点で、エージェントコマース時代のサイト構造にもそのまま応用できる考え方です。ECやモール型サイトの構築はモール型EC構築、企画段階からの設計はWeb事業の企画・運営支援で対応できますね。

FAQよくある質問

ACPとUCPとは何ですか?
ACPはOpenAIが、UCPはGoogleがそれぞれ主導するAIエージェント向けの購入・決済プロトコルで、現時点でエージェントコマースの規格の主流と位置づけられています。
日本のEC・ポータル運営者は今何をすべきですか?
いきなり特定の規格に全面対応するより、商品・サービス情報を構造化データとして整理し、AIエージェントや検索から正しく参照される状態を先に作っておくことが優先順位として高いです。

出典・参考

  1. Forrester Blog「Agentic Payments In B2C Commerce」 https://www.forrester.com/blogs/agentic-payments-in-b2c-commerce-where-we-are-now/
  2. Paz.ai「Agentic Commerce: The 2026 Guide for Retailers」 https://www.paz.ai/agentic-commerce
  3. Investing.com「Commerce Q2 2026 presentation」 https://www.investing.com/news/company-news/commerce-q2-2026-presentation-agentic-commerce-focus-guidance-cut-93CH-4842483

※本記事は上記の公開情報をもとに、株式会社エムズ編集部が独自に整理・考察したものです。内容は執筆時点(2026-08-11)の情報です。考察部分は当社の見解であり、特定の製品・導入を推奨するものではありません。

エージェントコマース時代の
サイト構造設計はエムズへ

商品・サービス情報の構造化からポータル・EC・マッチングサイトの構築まで、エムズが一気通貫で支援します。ご相談・お見積りは無料です。

無料で相談する →
この記事について
執筆

株式会社エムズ 編集部

ポータルサイト・マッチングサイトの構築を専門とするエムズの編集部。1,000件を超える構築・運用支援の現場で得た知見をもとに、Web・システム・AI活用に関する情報をお届けしています。

監修

松浦 代表取締役

Web業界20年。20代で大手システムベンダーのSI管理者として大手・金融系システムを手がける。インターネット創成期からネット事業に移行し、株式会社エムズを設立。1,000件を超えるWeb・システム構築を支援。

会社概要を見る →