
キャディ株式会社は製造業AIデータプラットフォーム「CADDi」をヤンマーエネルギーシステムに提供し、大阪支社での約1カ月間の検証で過去の類似案件を探す時間を45分から5分、最大89%短縮しました。フォルダに眠っていた技術資料をAIで検索可能にした、地に足のついた事例です。
- 大阪支社での約1カ月間の検証で、類似案件の特定時間が45分→5分(最大89%削減)に短縮
- 過去案件を流用できる新規案件は大阪支社で約1割にとどまり、メーカーへの照会で回答まで1〜2週間の遅れが発生していた
- 効果検証を起点に、エンジニアリング部全体への展開が計画されている
WHATヤンマーエネルギーシステムが抱えていた検索の課題
キャディ株式会社は製造業AIデータプラットフォーム「CADDi」を、ヤンマーエネルギーシステム株式会社のエンジニアリング部大阪支社に提供し、約1カ月間の検証を実施しました。対象は技術資料・標準図・機器図などで、過去の類似案件を探す業務のスピードを測定しています。
過去案件の情報がフォルダ管理システム上に分散しており、必要な資料を見つけるのに時間がかかっていたため、過去案件を流用できる新規案件は大阪支社で約1割にとどまっていた。
出典: (キャディ株式会社プレスリリース(2026年8月20日)にもとづくエムズ編集部の整理)
caddi.com/ja-jp/news/press/20260820/
検証の結果、過去の類似案件を特定する時間は45分から5分へと短縮され、最大89%の削減を確認しました。資料探しに時間を取られていた分、見積回答やメーカーへの照会にかかっていた1〜2週間の遅れを縮める余地が見えてきたわけです。
POINTSCADDi導入で見えた成果ポイント
ヤンマーエネルギーシステムの事例を分解すると、成果を生んだポイントは次の3つに整理できます。
- 属人化した技術知見の組織資産化:フォルダに散らばっていた技術資料・標準図・機器図をAIが横断的に検索できる状態にし、ベテラン任せだった「あの案件どこだっけ」を仕組みに置き換えています。
- 大阪支社限定のスモールスタート検証:いきなり全社導入ではなく、大阪支社・約1カ月間という区切りで効果を数字で確認してから、エンジニアリング部全体への展開計画につなげています。
- 現場のボトルネックに直結した効果測定:「過去案件流用率が約1割」「メーカー照会で1〜2週間遅れる」という具体的な業務課題を起点に測定項目を設計しており、抽象的なAI導入で終わっていません。
INSIGHT自社に置き換えると何が変わるか
この事例の肝は、AIを新しく作ったのではなくすでに社内にある技術資料を検索可能な形に整理し直したことにありますね。温故知新という言葉の通り、過去の案件資産を掘り起こして今の業務に活かす発想が、45分から5分という数字につながったわけです。
同じ構図は、エムズが手掛けた『iタウンページ』にも通じます。紙のタウンページに眠っていた600万件の事業所情報をWebで検索・継承可能な形に再構築した実績があり、これは「散らばった情報をAIや検索の力で資産化する」というCADDiの発想と根は同じなんですね。フォルダやハードコピーに眠る業務資料のクラウド化・検索基盤化は業務システム構築、その上にAIによる検索・要約を載せる部分はAIシステム構築で対応でき、まず自社のどこに"埋もれた資産"があるかを見極めるところから始められます。
FAQよくある質問
出典・参考
- キャディ株式会社プレスリリース「ヤンマーエネルギーシステム、CADDiで技術資料へのアクセス時間を最大89%削減」 https://caddi.com/ja-jp/news/press/20260820/
- BizAIdea「キャディ、ヤンマーエネルギーシステムの技術資料探索を最大89%短縮」 https://bizaidea.com/press-release/73046/
※本記事は上記の公開情報をもとに、株式会社エムズ編集部が独自に整理・考察したものです。内容は執筆時点(2026-08-31)の情報です。考察部分は当社の見解であり、特定の製品・導入を推奨するものではありません。
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