
米マッキンゼーが2026年8月25日に公表した「The state of AI in 2026: On the road to ROI」調査で、32%の組織がAIコーディングツールで内製できることを理由にソフトウェア購入を見送ったことが判明した。年商10億ドル超の大企業ではAIエージェントの本格運用が27%から40%に拡大しており、海外では"買う"から"作る"への転換が数字として表れ始めている。
- McKinsey調査(回答1,719件・97カ国、2026年5月4日〜6月8日実施)で32%の組織がソフトウェア購入を見送りAIで内製化
- AI活用で高い成果を出す「ハイパフォーマー」(EBITの5%以上をAI由来とする回答者6%)では約半数がソフト購入を見送り、他の31%より突出
- 年商10億ドル超の大企業ではAIエージェントの本格運用が27%→40%に拡大した一方、中小企業は22%で横ばい
WHATState of AI 2026の要点
マッキンゼーが毎年実施している「State of AI」調査の2026年版が8月25日に公表された。今回とりわけ注目されたのが、AIコーディングツールの普及によって企業の「作るか買うか」の判断そのものが変わり始めているというデータだ。
マッキンゼーの2026年版調査(回答1,719件・97カ国、2026年5月4日〜6月8日実施)では、32%の組織が少なくとも1つのソフトウェア製品・機能について、AIコーディングツールで内製できるという理由から購入を見送ったと回答した。特にAI活用でEBITの5%以上を稼ぐ「ハイパフォーマー」層では、約半数が購入を見送っており、他の回答者の31%を上回っている。
出典: (McKinsey「The state of AI in 2026」およびYahoo Financeの報道にもとづくエムズ編集部の整理)
www.mckinsey.com.br/capabilities/quantumblack/our-insights/t
注目すべきは、この動きが一部の先進企業に限らないことだ。年商10億ドルを超える大企業では、AIエージェントを本格運用する割合が前年の27%から40%へと拡大しており、規模の大きい組織ほど「まず内製で試す」判断がしやすくなっていることがうかがえる。一方で中小企業は22%で横ばいのままであり、体力差がそのまま内製化のスピード差になっている構図が見えてくる。
POINTSポイントで見る内製シフトの実態
State of AI 2026が示す内製シフトの背景には、次のようなポイントがある。
- コーディングエージェントの実務投入:AIコーディングツールが単なる補助ではなく、購入予定だったソフトの代替を実際に作れるレベルに達してきたことが背景にある。
- ハイパフォーマー企業ほど内製に踏み切る:AIで高いEBIT効果を出している企業ほど、ワークフローそのものをAI前提で再設計し、購入より内製を選ぶ傾向が強い。
- 運用コストの壁も同時に浮上:一方でAIの運用コスト(トークン費用含む)を理由に利用を制限していると答えた組織も一定数存在し、内製化が無条件の正解ではないことも示されている。
INSIGHT自社システム構築への示唆
State of AI 2026が突きつけているのは、SaaSを「買う」判断とAIで「作る」判断の境界線が動いているという事実だ。ただし机上空論で終わらせず、自社のどの業務が内製に向くかを見極める姿勢が肝要になる。規模が大きく成果が出ている組織ほど内製に踏み切っているという調査結果は、AI活用の巧拙が「作るか買うか」の判断力そのものに直結し始めていることを物語っていますね。
この「購入せずAIで作る」という選択肢は、エムズが提供するAIシステム構築や業務システム構築で実際に取ってきたアプローチと重なる部分がある。紙やハードで運用してきた業務をクラウド化する際、既存パッケージを購入するのではなく要件に合わせて必要な機能だけを組み上げる手法は、まさに調査が示す内製シフトと同じ発想なんですね。小規模なら生成AI活用は20万円台から着手できる設計で、既存ビジネスへのAI導入余地は既存ビジネスのAI活用で整理でき、構築実績は構築実績で確認できます。
FAQよくある質問
出典・参考
- The State of AI: Global Survey 2026 | McKinsey https://www.mckinsey.com.br/capabilities/quantumblack/our-insights/the-state-of-ai
- The Build-vs-Buy Shift: 32% of Enterprises Bet on Agentic Coding Tools - Yahoo Finance https://finance.yahoo.com/technology/ai/articles/build-vs-buy-shift-32-113806700.html
※本記事は上記の公開情報をもとに、株式会社エムズ編集部が独自に整理・考察したものです。内容は執筆時点(2026-09-04)の情報です。考察部分は当社の見解であり、特定の製品・導入を推奨するものではありません。
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